現在の実験環境では,検索要求が連続してくることがなく,計算機資源 の多くが遊んでいる状況にある。このため,臨界投機実行による 先行絞り込みでは,途中で検索が停止されることなく実行 されていることを確認している。
また,現在のインプリメントでは,投機的絞り込み
が成功した場合,あるいは,キャッシュがヒットした場合の応答時間は
0.1秒,それ以外の場合の応答時間は 0.6 〜 1.2 秒 (2ワードのANDの場合)
である
。
投機的絞り込みやキャッシュがヒットした場合の応答
時間は,検索式内の検索語数に依存しない。一方,システムが,
検索式を受け取ってから検索を開始した場合には,検索式内の検索語数
に依存して検索時間が増大するため,絞り込み検索における臨界投機実行
が有効となることがわかる。
絞り込み検索において Topicワードを利用した検索は 60.9%であり, これらについて,臨界投機型検索サービスによる応答時間短縮が得られた。 また,新規検索要求の 13.3% が過去の検索要求と同一であり, これらの検索要求については,キャッシュ機能による応答時間短縮が 得られた。