講義日程 |
講師 |
講義内容 |
詳細 |
4月12日 (金) |
中原道紀(日本IBM) |
オープンソース(Linux) 〜インターネット・インパクト〜 |
インターネットがもたらした効果をその顕著な例であるオープンソースを中心に解説する。またその中においてデファクト・スタンダードが、市場にもたらす影響も併せて考察を加え今後の方向性を考えていく。 1. オープンソース(Linux) 1.1 インターネット・インパクト(影響、位置づけ など) - IBMの試行 - チェスマッチ - スポーツ・イベントを通じてのインターネットの動向体感 - 標準化作業 - オープンソース(デファクトの意味) 1.2 企業の取り組み - インターネット・コミュニティへの貢献 - オープンソースへの取り組み - S/390へのLinuxの適用 1.3 オープンソース環境でのデファクト作り - Linuxテクノロジー・センター(社内) - Enterprise Linuxプロジェクト - オープンソース開発研究所(社外) 講義資料(PDF 約2MB) |
4月19日 (金) |
上原三八(富士通) |
XMLの利点と情報システムの進化 〜XMLがもたらすインターネット上の変化とビジネス最前線〜 |
XMLはインターネット上のシステム構築の基盤技術となりつつある。XMLにより、システムを連携する技術が大きく変化している。本講義では、XMLの基本とシステム設計の変化、そして現在、XMLに関連する最も重要なITトレンドであるWebサービスの技術とビジネスを説明する。 2. XML 2.1 XMLの基本と利点 2.2 XMLの標準化概観 2.3 XMLを用いたシステム事例 2.4 ITトレンド:Webサービスの定義とビジネスモデル 2.4 Webサービスの事例 2.6 今後の課題 講義資料(PDF 約800KB) |
4月26日 (金) |
清原敏視(シャープ) |
個人用個人用携帯端末(PDA) 〜Linux/Java PDAのプラットフォーム技術〜 |
オープンなプラットフォームの代表であるLinux/Javaをベースとした新しいアプローチのPDAについて、アーキテクチャやソフトウエア開発環境、PDAとしての特長技術を紹介する。 3. 個人用携帯端末(PDA) 3.1 Linux/JavaベースアーキテクチャのPDAへの適用例(SL-5000D) 3.2 PDAの要素技術 ワイヤレス環境の発展、モバイルで生かせる液晶、RISC-CPUなどのデバイスの進化 3.3 個性が生かせるような個人用の携帯端末とは 講義資料(PDF 約370KB) |
5月10日 (金) |
高木伸行(東 芝) |
小型PC |
東芝が世界で初めて1985年にラップトップPCを出した時の開発経緯と、その後、ポータブルPC分野で1994−2000年の7年間シェア世界一の座を維持するために開発したキー技術と生産戦略を説明する。また、今後のノートPCの技術動向を説明する。 4. 小型PC 4.1 東芝ラップトップPC開発経緯 事業立ち上げのためのキーポイントを中心に説明 4.2 ノートPCで7年間世界一を維持するための開発生産戦略 4.2.1 軽薄短小化技術(実装技術、LSI、冷却技術) 4.2.2 設計プロセス改革 三次元CAD/CAM/CAE/CAT技術 シミュレーション技術(EMI、静的動的力学解析、高速回路、静電気など) 4.2.3 キーユニット開発の他社連携 4.2.4 高品質高信頼性設計 4.2.5 低コスト戦略 4.2.6 グローバル生産体制 4.3 これからのノートPCの動向 無線技術、Bluetooth技術、テレビ技術、小型記憶装置技術(HDD,DVD、メモリーカード)、カメラ技術、画像処理技術、情報通信技術などとの融合商品が進展。 講義資料(PDF 約5MB) (高木先生への質問はこちら (学内からのみアクセス可) ) |
5月17日 (金) |
大竹桂一(松下電器産業) |
プラズデジタル時代のプラズマディスプレイ | DVD、PCやデジタル放送など、デジタルソースが飛び交う時代には、映像も文字情報もきれいに映し出せるディスプレイが必要。その本命となるプラズマディスプレイの概要と今後について述べる。 5. デジタル時代のプラズマディスプレイ 5.1 デジタル時代とPDP 5.2 PDPの原理と新技術 5.3 PDP今後のテーマ 講義資料(PDF-1 (約390KB)、PDF-2 (約150KB)) |
5月24日 (金) |
功刀昭志(富士通) |
環境と企業活動 〜 社会の持続的発展に向けた企業の取り組み〜 |
21世紀は環境の世紀といわれる。地球環境の保全は、人類が生存し続けるための最重要課題であり、企業においては、その活動、製品及びサービスにおいて、環境負荷を抑えつつも発展し続けるという相反するテーマに取り組んでいる。具体的事例を織りまぜながら、企業が生き残りをかけて地球環境保全に取り組んでいる様を紹介する。 6. 環境と企業活動 6.1 地球環境問題とは何か:−地球環境問題の要素と原因 6.2 新たな社会システムと企業:−循環型社会に向けた社会システムの動向 6.3 企業の活動、製品及びサービスにおける環境対応: −富士通及び他の組織体における施策について。 6.4 環境経営に向けたツール:−企業の持続性、社会的な存在としての環境経営について。 6.5 21世紀に生き残る企業像: −環境の世紀の企業、或いは他の組織体のあるべき姿について 講義資料(PDF-1 (約3MB)、PDF-2 (約4MB)、PDF-3 (約1MB)) |
5月31日 (金) |
上野 潔(三菱電機) |
家電/情報機器リサイクル 〜循環型経済社会における組立産業から3Rへの発信〜 |
家電リサイクル法、資源有効利用促進法(3R法)、グリーン購入法が施行されてから1年を経過した。代表的な組立産業である家電/情報機器のリサイクルの現状と課題を説明し、循環型経済社会への対応を展望する。 7. 家電/情報機器リサイクル 7.1 循環型経済社会とは 7.1 電気電子産業の位置付けと拡大生産者責任 7.3 家電・パソコンリサイクルの現状と課題 7.4 環境適合設計 7.5 新たな産業構造の提案 講義資料(PDF-1 (約300KB)、PDF-2 (約400KB)、PDF-3 (約150KB)、付録 (約500KB)) 【講義資料の訂正】 資料2ページ目のノートに「産業廃棄物:5千万トン 一般廃棄物:4億トン」という記載がありますが、この数字が逆で、「産業廃棄物:4億トン 一般廃棄物:5千万トン」となります。 |
6月14日 (金) |
越田嘉範(沖電気工業) |
ATMシステム 〜ATMの媒体処理メカトロニクス〜 |
折れたりしわになったりした紙幣でも正確に鑑別し、数え、金庫に積み上げ、また繰り出す紙幣処理機が小さなATMの中に実現されている。現金(紙幣/硬貨)、通帳、銀行カードなど自由度の高い媒体をも正確に自動処理するメカトロニクス技術について講義する。 8. ATMの媒体処理メカトロニクス 8.1 ATM発展の歴史と機能 8.2 ATMの媒体処理技術要素 8.2.1 紙幣処理:分離技術、集積技術、紙幣鑑別技術、施封技術 8.2.2 カード処理:搬送処理技術、リライタブル記録技術、エンボス記録技術 8.2.3 通帳処理:磁気ストライプ処理、印字技術、ページ行センス・ページめくり技術情報システム部 8.2.4 媒体検出技術 講義資料(PDF (約2MB)) |
6月21日 (金) |
村松 晃(日立製作所) |
電子マネーシステム |
電子マネーの原理と歴史、および現状について紹介し、将来を展望する。とくにセキュリティ面の考察とビジネス面の批判的現状分析を、電子マネーを事業として直接担当した立場から具体的に述べる。 9. 電子マネーシステム 9.1 通貨の歴史と電子マネー 9.2 電子マネーの原理 9.3 世界の電子マネー 9.4 電子マネーは安全か 9.5 電子マネーは誰にとって必要か 9.6 電子マネービジネスの現状と課題 |
6月28日 (金) |
渡辺 貞(日本電気) |
スーパーコンピュータ 〜応用・歴史・高速化技術〜 |
科学技術用超高速コンピュータ(スーパーコンピュータ)の応用分野を概観し、その歴史と高速化を実現する為の技術につき、開発の内幕を交えて講義する。 10. スーパーコンピュータ 10.1 応用分野(第3の科学−計算科学−) −車の衝突解析、気候温暖化、石油探査、野球 10.2 歴 史 −性能向上の歴史、アーキテクチャの変遷、半導体技術・実装技術の進歩 10.3 高速化技術 −スーパースカラ・VLIW、ベクトルパイプライン、並列処理、キャッシュとメモリバンド幅 10.4 開 発 −ゼロからのスタート、世界最高速を目指す、技術への挑戦 |
7月 5日 (金) |
松井 充(三菱電機) |
セキュリティ(暗号/PKI) 〜暗号技術の最新動向〜 |
オープンネットワーク時代の到来とともに暗号技術はプライバシー保護の切り札として注目され現在その標準化が世界的に行われている。最近では日本発の技術も世界標準に採用されている。本講演では暗号技術の概要を解説するとともに、その標準化動向と今後の展望について概観する。 11. セキュリティ(暗号/PKI) 11.1 現代暗号のコンセプト 11.2 共通鍵暗号と公開鍵暗号 11.3 暗号の応用例 −携帯電話を例として− 11.4 暗号の安全性とは何か 11.5 世界の暗号標準化動向 11.6 日本の暗号標準化動向 11.7 暗号と政治 11.8 おわりに −未来の暗号とは?− 講義資料(PDF (約2.5MB)) |
7月12日 (金) |
福井良太郎(沖電気工業) |
高度道路情報システム(ITS) |
ITSの概念から応用に至る全体像を説明する。次にITS技術の主要な要素である情報通信技術について解説し、まとめとして国際動向や開発動向に触れる。 12. 高度道路交通システム(ITS) 12.1 ITS概論 総論、ITSの機能、システム事例など 12.2 情報通信技術 開発の歴史、路車間通信、車車間通信、応用システムなど 12.3 国際動向 国際会議、国際標準化、欧米の取組状況など 12.4 開発動向 技術展望、電波環境問題、取組指針など |